【Tableau 2025.2】主な新機能をご紹介!<動的な色の範囲、動的な空間パラメーター etc…>

この記事では、2025年6月にリリースされたTableau 2025.2の主な新機能について詳しくご紹介します。
現役のTableauデータアナリストである筆者が、Tableau初心者の人でも分かりやすいように解説しています。
Tableauはデータ分析やビジュアライゼーションの強力なツールとして広く使われていますが、2025.2ではさらにその機能が強化されました。
- Tableau 2025.2の新機能について知りたいTableauユーザー
- これからTableauを導入・利用しようと考えている人
- 業務でTableauを使う「データアナリスト」という職種に興味がある人

僕自身の所感も交えて紹介しているので、ぜひ気軽に最新情報をチェックしてみてください!
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Tableau Desktop【2025.2 新機能】


まず初めに、Tableau Desktopに関する主なアップデート情報です。
動的な色の範囲(Dynamic Color Ranges)
マップなどで設定した色のコンテキスト(グラデーション)が、選択した内容に応じて動的に変化する機能です。
Vizの中で特定の要素のみを選択した時、2025.1までは選択範囲内での色の変化が小さくて違いが見えにくいことがありました。
しかし、動的な色の範囲(Dynamic Color Ranges)を使用すると、選択した要素の範囲に絞って色のグラデーションが表示されるため、その選択範囲内でのデータの変化やパターンがより明確に理解できるようになります。
今回は「都道府県別の合計売上マップ」をもとに、動的な色の範囲を設定してみます。
具体的な手順は以下のとおりです。
Viz(マップ)を作成する
以下の操作を行い、都道府県別の合計売上マップを作成します。
- [都道府県]をダブルクリック
- [売上]を「色」にドラッグ&ドロップ


開始(最小値)用のパラメーターを作成する
マップの一部を選択したときに、その最小の値を入れるためのパラメーターを作成します。
以下のようなパラメーターを作成しましょう。
★動的な色の範囲_start
・データ型:整数
・許容値:すべて


終了(最大値)用のパラメーターを作成する
開始(最小値)と同様に、終了(最大値)用のパラメーターも作成します。
★動的な色の範囲_end
・データ型:整数
・許容値:すべて


色の編集を行う
色>色の編集 から、開始と終了をそれぞれ「★動的な色の範囲_start」「★動的な色の範囲_end」に設定します。



2025.1までは自動または定数しか選べなかった(下図▼)ので、パラメーターを使えるのは神アップデートですね!




パラメーターアクションを設定する
画面上部のワークシート>アクション>パラメーターの変更 から、パラメーターアクションを2つ(開始、終了)設定します。
以下のように設定を行いましょう。
- ターゲットパラメーター:★動的な色の範囲_start
- ソースフィールド:合計(売上)
- 集計:最小値


- ターゲットパラメーター:★動的な色の範囲_end
- ソースフィールド:合計(売上)
- 集計:最大値


パラメーターを表示する
[★動的な色の範囲_start]と[★動的な色の範囲_end]をそれぞれ右クリック>パラメーターの表示 から、ワークシート上にパラメーターを表示させます。




完成(マップの一部を選択して検証)
最後に、実際にマップの一部を選択してみましょう。
今回は関東地方の都道府県のみを選択してみたところ、
- [★動的な色の範囲_start]:最小値である栃木県の売上(2,951,206)
- [★動的な色の範囲_end]:最大値である東京都の売上(42,405,568)
と、動的に変更され、それに応じて色の範囲(グラデーション)も動的に変更されました。





特に、「はずれ値」によって大多数のデータポイントにおける微妙な変化を区別できなくなってしまう時に活用したい機能ですね!
動的な空間パラメーター(Dynamic Spatial Parameters)
Tableauには以前から空間パラメータが存在しましたが、サポート範囲に制限がありました。
今回のアップデートでは、マップのビューポート(表示されている地図の範囲と中心)をサポートするように拡張されました。
これにより、マップのズームレベルや中心位置といった情報をパラメータとして取得し、同じシートやダッシュボード上の他のマップと同期させることが可能になります。
一方のマップを操作すると、もう一方のマップもそれに合わせて表示範囲が変化するといったことが実現できます。
この機能のプロトタイプは5年以上前から存在しており、製品パイプラインを経て今回実現しました。
表示形式の機能強化(自分用に選択)


「表示形式 2.0」と題して、画面右上にある「表示形式」がさらに便利になりました。
従来の「表示機能」では、表示したいディメンションやメジャーをあらかじめ選択してからグラフタイプを選ぶ必要がありました。
Tableau 2025.2から最下部に「自分用に選択」というボタンが追加されたため、グラフタイプを選択するだけでTableauが自動的に関連性の高いメジャーやディメンションを選んでViz(グラフ)を作成してくれます。



データにもとづいてグラフを素早く構築するための手助けとなるので、特にTableau初心者の人は活用してみてください!
Tableau Cloud【2025.2 新機能】
続いて、Tableau Cloudに関するアップデート情報です。
Google Workspace用のTableauアプリ
Google WorkspaceからTableau Cloud(ダッシュボードやTableau Pulse)メトリックにアクセスし、ドキュメント内に埋め込めるようになりました。
埋め込んだコンテンツは、ワンクリックで更新することもできます。



なお、現在はGoogleドキュメントとGoogleスライドのみ利用可能で、Googleスプレッドシートも実装が計画されてます!
Googleドキュメントを使用した具体的な手順は以下のとおりです。
+マークからTableauのアドオンを取得する
画面右側にある「+」マークをクリックします。


Google Workspace Marketplaceに飛ぶので、「Tableau」をクリックしてインストールを行いましょう。






Tableauアプリの設定を行う
追加したTableauアプリをクリックすると、以下のような設定画面になります。


ここで具体的な埋め込みの設定を行いましょう。
なお、この後の操作手順については、以下の記事を参考にしてみてください。
セッション復元機能の強化
Tableau環境の管理やパフォーマンスに関する改善も含まれています。
ビューを使用中にセッションが中断された場合の回復機能が強化されました。
セッションタイムアウト後にタブに戻った際、Viz の状態(フィルター設定など)を維持したまま再接続できるようになり、ビュー全体がリセットされて設定し直す手間が軽減されます。
特にプレゼンテーション中など、リアルタイムでの利用中にVizがタイムアウトしてエラーバナーが表示されるようなシナリオで有効です。
アクティビティログの追加イベント
アクティビティログに(高度な管理機能)に、新しいイベントタイプが追加されました。
具体的には、
- プライベートコネクト(非公開接続)
- ごみ箱
- Prepエンドポイントのコントロール
などといった新機能に関連するイベントや、View interactions(ユーザーがビューでどのような操作を行ったか)に関するデータが含まれます。
これらのログは、SIEMツールやデータウェアハウスに取り込んで分析することができます。
特にView interactionsデータは、ユーザーのViz利用状況を詳細に把握する上で非常に強力なツールとなるでしょう。



なお、これらのログ取得には「Enterpriseエディション」または「Tableau Plusエディション」のライセンスが必要です!
Tableau Prep【2025.2 新機能】


続いて、Tableau Prepに関するアップデート情報です。
Tableau Prep フローの所有権変更


Tableau CloudやTableau Server上でPrepフローの所有権変更の機能を使うと、わずか数クリックで他のユーザーに所有権を譲渡できるようになりました。
また、必要な場合は実行中のフローをキャンセルすることも可能で、フロー管理がより柔軟になっています。
Tableau Public【2025.2 新機能】
続いて、Tableau Publicに関するアップデート情報です。
コンテンツ探索ハブ(推奨タブ)の追加


任意のViz(ダッシュボード)を開くと、そのVizと関連性が高くて刺激的なコンテンツを発見するための「Vizを検索」タブが追加されました。
ユーザーがコンテンツを見つけ、学習リソースにアクセスしてデータコミュニティと繋がるための一元的な場所となっています。
プロフィールの整理(手作業でのカテゴリー分け)


ユーザーが自身のプロフィールページをカスタマイズし、コンテンツをテーマやカテゴリで整理できるようになりました。
プロフィールに時間と労力を投資することで、コンテンツを資産として活用できるようになっていくでしょう。



Tableauのポートフォリオを作成しやすくなりましたね!
クイックウィンをもたらす作成者支援
Tableau PublicでのViz作成者を支援するために、いくつかの新機能が追加されました。
- プロフィールカードの追加
┗作成者の名前をマウスオーバーすると、プロフィールのプレビューカードが表示されます。


- お気に入り登録者の確認
┗自分のVizをお気に入り登録した人を確認できます。




Tableau Pulse【2025.2 新機能】
続いて、Tableau Pulseに関するアップデート情報です。
質問機能の強化(メトリクスのフィルタリングと比較)
Q&A機能が強化され、メトリクスのフィルタリングや比較機能が向上しました。
カスタムカレンダー
カスタム会計年度など、データセットに合わせた独自のカレンダー定義が可能になりました。
これにより、Tableau Pulse上で企業独自の会計期間や四半期といった言語でメトリックを扱う際に、データセットのコンテキストと正確に連携させることができます。
小数点の設定
メトリクスの小数点以下の桁数を設定できるようになりました。
インサイトサマリーのメトリクスの非表示化
インサイトサマリーに表示したくないメトリクスをミュートにする機能です。
Tableau Next【2025.2 新機能】
最後に、Tableau Nextに関するアップデート情報です。





Tableau Nextについては、上記▲の記事で詳しく解説してますよ!
日本語提供開始(2025/6/15〜)
2025年6月15日から、Tableau Nextの日本語提供が開始されました。
なお、Tableau Nextの中でも日本語対応している機能と未対応の機能があるため、詳細は以下の記事を参考にしてみてください。



いよいよ日本でもTableau Nextの運用が本格的に始まっていきそうですね…!
Tableau NextとSlackの統合
Tableau Nextで作成したワークフローを、Slackとシームレスに連携できるようになりました。
- チームのチャンネル
- DM(ダイレクトメッセージ)
- canvas
などでメトリクスやダッシュボードを共有し、チームがワークフローの中からデータやインサイトを共有できます。
まとめ
以上、Tableau 2025.2の主な新機能について解説してきました。
Tableauはアップデート頻度が年3回あり、これからもまだまだ新たな機能が追加されていくと思います。
Tableauの今後の新機能も非常に楽しみですね。



Tableauに置いていかれないように、皆さんも積極的に新機能のインプットをしていきましょう!
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現役Tableauデータアナリストの僕がおすすめするデータ分析の本5選については、上記▲の記事も参考にしてみてくださいね!
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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